> 受賞作品 > 第14回 全国小学生ポスターコンテスト2014 結果発表
このコンテストには、1年生から6年生までの子供たちがもっている可能性の最大限が集まっているような感じがします。
その背景には、コンテストの参加者が、1年ごとに学年を上がり、成長し、また卒業、入学で入れ替わっていくことがあります。参加者が常にフレッシュだということです。このことで、発想や表現に、年ごとの活気ある新規性が加わります。「あかりの日」ポスターコンテストの意義は、まさにここにあります。また、先生方をはじめとする指導者の方々が、子供たちを枠にはめずに、自由な作品づくりを進めようという最近の傾向も大きな要因になっていると思います。その結果、いかにも子供らしい等身大の作品がふえていることも、コンテストの活性化に大きく貢献していると思います。とても素晴らしいことです。
これからも、考えたり、描いたりすることが大好きな子供たちが、背伸びせずに、のびのびと育っていく環境を学校や家庭でぜひともつくってあげてください。子供たちの可能性は、そこからも拡がっていきます。
審査委員長 長友啓典
(グラフィックデザイナー)
プロフィール
名前:小宮山 舞子
都道府県:愛知県
学校名:名古屋市立志段味東小学校 6年
審査委員長講評
美しさという点で今までにない優れた作品です。自分の思いを素直に画面に描こうという最も大切なことも伝わってきます。この花は、一年に一度咲くという月下美人でしょうか。月下美人をあかりにしたら、1年365日楽しむことができるという作者の思いを感じさせます。そんな会話を交わすことができるのもこの絵の素晴らしさです。色の使い方も抜群です。淡い色から、濃い色へ変化するグラデーションで光を強調する技法には感心しました。
花を真ん中に、「10月21日はあかりの日」と画面の上下に大きく表現したデザインも、シンプルな力強さがあり、見る人の目をとらえます。
名前:三宅 夏芽
都道府県:東京都
学校名:杉並区立桃井第三小学校 1年
審査委員長講評
最優秀賞に選ばれてもおかしくないほど素晴らしい作品です。パウル・クレーというスイスの有名な画家の絵を連想してしまいました。作者は、もちろんそんなことを意識してはいないと思いますが、色分割で表現した太陽のあかりのユニークで大胆な描き方が、そんな風に感じさせるのです。あかりが中央にドーンとあり、その色を使って「10月21日はあかりの日」と表現したデザインもとても優れています。驚異の1年生ですね。
名前:斉藤 大樹
都道府県:愛知県
学校名:安城市立高棚小学校 3年
審査委員長講評
こういうあかりがあったらいいな、ということを出発点にした作品は数多く見られましたが、あかりを水で育てるというこの作品の発想には驚かされました。ロウソク、植物の花や実も水をやることによってあかりを灯すようになるのです。あかりを灯すには、モグラやミミズの力も必要です。いい作品を作るには、自分の興味のあることを、自分の頭で考えるという自由な発想が何より大切です。この作品は、そのいい例です。
名前:押木 浩太郎
都道府県:岡山県
学校名:倉敷市立粒江小学校 3年
審査委員長講評
この作者には、もともともっている絵のうまさを感じます。加えて、小さいところまでていねいに、一生懸命描くという頑張りも伝わってきます。とても大切なことです。あかりをホタル、フクロウ、提燈アンコウ、ホタルイカ、クリオネ、光るキノコなど自分の興味ある世界で描いていることにも好感がもてます。このような環境が身近にないと発想できない、等身大のほのぼのとした作品に仕上がりました。
名前:松島 大和
都道府県:東京都
学校名:大島町立つばき小学校 4年
審査委員長講評
こんなあかりがあったら、どんなに幸福な世界になるだろうか、という作者のあかりへの思い入れを表現した作品です。「楽しくなる光」「笑顔になる光」「かしこくなる光」「よろこぶ光」だけでなく、きっと幸福のあかりの種類は、もっともっとふえていくはずです。あかりを受け止めている4人のキャラクターがそれぞれ個性的で、この作品の面白さを際立たせています。やはり、あかりは、幸福のシンボルなんですね。
名前:矢部 寛季
都道府県:埼玉県
学校名:埼玉大学教育学部附属小学校 4年
審査委員長講評
クリスマスもそうですが、寒い季節になると光のイルミネーションで街や街路を飾る催しが増えています。そのイメージを遠近法で上手に描いています。ぼかした小さな点で光を表現し、全体にあたたかく、やわらかな印象のポスターに仕上がりました。ひかりのまわりをたくさんの子供たちが集い、仲間を呼び集めているようで、あかりが平和のシンボルのようにも見えます。ピンクや黄色など色の使い方がとてもきれいです。
名前:古川 晃大
都道府県:徳島県
学校名:徳島市立佐古小学校 4年
審査委員長講評
船を斜めにしたレイアウトで、思わず目を凝らしてしまう面白いポスターに仕上がりました。今までにない斬新さを感じます。みんなが当たり前のように陸のあかりを考えている中で、海に目をつけた発想がとても新鮮です。瀬戸内の海を身近に感じて育ったのでしよう。魚を集めるあかり、船室のあかり、船のあかりなどあかりを丁寧に描き、漁船にとって、あかりがいかに大切な存在であるかが見る人に伝わってきます。
名前:本沢 めぐみ
都道府県:栃木県
学校名:那須塩原市立東原小学校 5年
審査委員長講評
犬、猫、ペンギン、牛などの動物たちがあかりの下に集まり、少年と少女が動物たちのためにあかりを灯します。電気のスイッチを引くと「あかりの日」の文字が赤く照らされるという表現アイデアに感心しました。作者が伝えたいことは、あかりを通して、人と動物の交流が育まれるという世界観でしようか。伝えたいことを自由に発想し、強調したいことを一生懸命描くという大切なことが伝わってくる作品です。
名前:奥泉 星耶
都道府県:栃木県
学校名:那須塩原市立三島小学校 5年
審査委員長講評
たくさんの光りを細かいところまで丁寧に描き込みましたね。審査委員のみんなが感心しました。また、ポスターとして最も力強さを感じさせたのもこの作品でした。電球の中に「10月21日はあかりの日」と大きく文字をレイアウトし、だれもが一目でこのポスターの伝えたいことが理解できるように表現しています。細かいていねいな表現と、大胆で力強い表現が1枚の画面の中で見事に調和しています。
名前:滝沢 まな
都道府県:富山県
学校名:富山市立五福小学校 5年
審査委員長講評
右手には、電気のソフトクリーム。左手には、本物のソフトクリーム。あかりを自分が好きな食べ物で描いてしまうという自由な発想がとても素敵です。かわいい作品はたくさんありましたが、この作品は飛びぬけていました。細部をよく見ると、電気のソフトクリームのスイッチは、すべて「ON」になっていて、かわいいだけでなく丁寧なこだわりも感じさせてくれます。舌なめずりをしている少女がイキイキとしています。
名前:野崎 かの子
都道府県:東京都
学校名:江戸川区立下小岩小学校 6年
審査委員長講評
大変よくまとまった作品です。上部の照明器具から、あかりがこぼれるように降ってくる部分は、一気にかき上げた印象がありますが、実はよく計算されています。アンティックな照明器具は、リアルに描かれていますが、降っているあかりの輪は、抽象画のようです。この落差が、作品をとても面白くしています。審査委員の票もたくさん入りましたが、同年代の子供たちからも「楽しい!」という共感も得られる作品だと思います。
名前:金子 咲愛
都道府県:東京都
学年:1年
名前:尹 俊
都道府県:東京都
学年:1年
名前:高橋 亜実
都道府県:神奈川県
学年:1年
名前:四宮 優翔
都道府県:神奈川県
学年:1年
名前:池端 侑真
都道府県:東京都
学年:2年
名前:柳澤 健人
都道府県:東京都
学年:2年
名前:山本 剛志
都道府県:東京都
学年:2年
名前:小嶋 涼太
都道府県:神奈川県
学年:2年
名前:藤原 彩葉
都道府県:神奈川県
学年:2年
名前:西辻 葉瑠
都道府県:兵庫県
学年:2年
名前:米田 布逢
都道府県:広島県
学年:2年
名前:湯浅 聡一郎
都道府県:徳島県
学年:2年
名前:和田 美咲
都道府県:東京都
学年:3年
名前:井上 まどか
都道府県:東京都
学年:3年
名前:渡邉 暖乃
都道府県:神奈川県
学年:3年
名前:高橋 由依
都道府県:神奈川県
学年:3年
名前:髙山 陽花
都道府県:千葉県
学年:3年
名前:増木 優菜
都道府県:東京都
学年:4年
名前:内藤 恋
都道府県:東京都
学年:4年
名前:中﨑 七海
都道府県:東京都
学年:4年
名前:北風 穂乃佳
都道府県:神奈川県
学年:4年
名前:大西 柾輝
都道府県:埼玉県
学年:4年
名前:廣瀬 友哉
都道府県:大阪府
学年:4年
名前:増木 郷大
都道府県:東京都
学年:5年
名前:山本 優太
都道府県:埼玉県
学年:5年
名前:小野 智恵子
都道府県:千葉県
学年:5年
名前:山野井 裕紀
都道府県:兵庫県
学年:5年
名前:若月 柊一郎
都道府県:徳島県
学年:5年
名前:寺田 華音
都道府県:神奈川県
学年:6年
名前:保科 紗希
都道府県:千葉県
学年:6年
長友啓典 (Keisuke Nagatomo)
グラフィックデザイナー
1939年
大阪に生まれ。
1961年
桑沢デザイン研究所卒業・
日本デザインセンター入社
1966年
日宣美賞受賞
1969年
黒田征太郎とK2 設立
1973年
東京アートディレクターズ
クラブ賞受賞
1974年
ワルシャワポスタービエンナーレ銅賞
1982年
K2 文化の金字塔
(東京・大阪)
1983年
「まっかなホント」黒田征太郎と共著(講談社)
1984年
講談社出版文化賞さしえ賞受賞
・ニューヨーク近代美術館
ポスターコレクション
1990年
コレクションから選んだ最近の日本のポスター展
(ニューヨーク近代美術館)
1992年
「ともかく挿絵展」
(東京デザイナーズスペース)
1993年
青葉益輝・浅葉克己両氏と「○△□アートディレクターの発想・現場・定着」出版
(メディアファクトリー)
1996年
大阪府立天王寺高校100周年
記念100点ポスター制作
2001年
第22回日本宣伝賞山名賞受賞
2006年
第37回 講談社出版文化賞
【 ブックデザイン賞 】受賞